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旅の終わり/3-冬の渚

夕暮れの千本松公園海岸

冬の暮たゆたふ波のごと脆く

千本松公園の海は、風もなくおだやかに暮れていく。波は緩やかにうねり、波打ち際で脆く崩れる。まだ残る冬の茜が、一時渚を輝かせ、やがて闇が訪れる。闇の訪れとともに旅は終わり、また、日常が始まる。
このまま旅を続けていたい気持ちはあっても、いつまでも逃げているわけにはいかない。日常に帰るしかないのだ。

海暮れて帰るしかなし冬の旅

「帰るしかなし」は、単なる感傷でしかなく、なぜ帰るしかないのか共感できない。うわべの感情ではなく、もっと深い悲しみのようなものを表現できないか。

冬暮れて逃げられもせず帰りなん

これでは、感情がストレートに出すぎていて、かえって引いてしまう。もっとさらっと、さりげなく。

風落ちてしばしたゆたふ冬の海

情景はわかるとしても、句に力がなく常識的。というか、こういう句ならどこにでもある。情緒ではなく、もっと意志を持った言葉で表現したいのだが、かといって感情的にならない感覚的な表現。

冬暮れてたゆたふものの脆さかな

「たゆたふもの」は、「波」とか「心」とかはっきりと表現しないで、曖昧にしておくことで余韻を残そうとしているのだが、そうしたずるい考えが見え見えで、嫌味になっている。「脆さかな」と断定しているのも変だ。

冬暮れてたゆたふ波のごと脆し

どこかちぐはぐで、しかもしゃべり過ぎのように感じるのはなぜか。動詞などを多用し過ぎているからか。

冬の暮たゆたふ波のごと脆く

上五を体言で軽く切って、最後を「脆く」と流して見た。その方がリズムが良く余韻も残るような気がしたからなのだが、どうも思ったようにはいかなかったようだ。これでは、「冬の暮」が「脆い」ととられてもおかしくない。切れが弱いのか、あるいは根本的にダメなのかもしれない。





コメント
ご無沙汰しています。お元気ですかぁ。
お仕事はそろそろ一段落かと。お疲れが出ていないようお祈りしています。AzbyClubの皆さんもお待ちです。お姿見せて下さいませ。
私も連れ合いの肺炎入院でバタバタ中。やっとこちらへ伺う時間が取れました。
やみくもに選んだ写俳がこれ。
なんだか胸を突かれてしまって、コメントしています。穏やかな日常の中においで下さいますように。サークルへのお帰りも待っています。
  • かずえ
  • 2011/12/13 2:45 PM
かずえさん

大変長い間ご無沙汰していました。
いま、仕事がとても立て込んでいて、なかなか俳句に戻れない状態です。

仕事が二つ入っていて、
一つは、ある企業サイトの定期更新で、毎日というわけではありませんが、いつ、急ぎの更新が入ってくるかわからないので、パソコンの前を離れられない状態です。

もう一つは、サイトのリニューアルで、CMSというシステムを使ったサイトの構築です。
CMSというのは、これまでやったことがないので、非常に時間がかかっていて、自分のサイトで、試行錯誤しながらテストを繰り返しているうちに、CMSを使った自分のサイトが一つ、ほとんどできあがってしまった状態です。

まだ途中で、不都合もところどころあるのですが、よろしかったら、ちょっと覗いてみてください。

http://www.myshonai.com/koppa/

です。

この、CMSのサイトのめどがついたら、落ち着くと思いますので、またAzbyClubにも顔を出します。

みなさんにもよろしくお伝えください。





  • 無一
  • 2011/12/14 6:11 PM
ああ、安心しました。
パソコンの事は全く解りませんが、KOPPAの月山見てきました。気のせいか写真がきれいみたい。

お仕事がお忙しいのなら、心配しません。心ゆくまで取り組まれてくださいませ。
又勝手に遊ばせて頂いています。よかった(*^-^)ニコ
  • かずえ
  • 2011/12/14 9:33 PM
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