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真夏の花-3/みそ萩

田んぼのミソハギ

みそ萩や大物潜む曲がり角

ミソハギ、みそ萩とも千屈菜とも書いたりする。別名を聖霊花(しょうりょうばな)。庄内地方では盆花と呼ぶ。お盆の頃に咲き、お墓に供えたりすることからそう呼ばれたのだろう。故郷の夏を思い出させる花だ。
ミソハギは、歳時記によれば秋の季語と言うことになっているが、実感としては真夏の花だ。
田んぼのあぜ道や用水路、ちょっとした川などに自生して、背の高さは1メートル前後だろうか、7月の中旬頃から8月の中旬頃まで、赤紫の細かい花をたくさんつけ、非常に目立つ。
私の田舎では、田んぼのど真ん中にある墓地の近くを流れる小川の縁にたくさん咲いていた。
お盆の墓参りに行く時は、剪定ばさみを持って行って、枝ぶりのいいところを十数本も切ってきて、そのままお墓に供えるのだ。誰かが考えて、このお墓の傍の川辺に植えたのかもしれない。村中の人が切ってもまだ余る。

水辺のミソハギ ミソハギの花のアップ
▲左:川辺に生えているミソハギ。湿地が好きなようだ。時には水の中から生えていることもある。右:ミソハギの花のアップ。枝に沿って房状に小さな花をたくさん付ける。ピンクのユキヤナギといった感じ。

ミソハギはお盆と切っても切れないイメージがある。「聖霊花」という別名もそこからきたのだろう。

みそ萩や墓地を流るる川の中

ミソハギが川の中に咲いているおもしろさと、お盆から墓地という言葉を連想して表現したもの。ちょっと説明的すぎるかもしれない。

みそ萩や田の真ん中に墓地の見ゆ

これは故郷の風景そのまんま。「ミソハギ」と「墓地」というのは付き過ぎておもしろくない。衝撃的な何かが欲しい。

みそ萩や大鯰棲む曲がり角

小川の曲がり角にミソハギが群生していて、その下に大ナマズが棲んでいた。夏休みに入ってすぐ、大雨が降って梅雨が明け、カラッと晴れ上がった日に、その大ナマズを網で捕まえたことがある。
そのことを思い出したので、作ってみた。ミソハギとナマズの取り合わせは意外性があって面白いと思うのだが、ナマズは夏の季語のような気がしたので調べて見ると、案の定、ナマズは夏の季語で、ミソハギは秋の季語だ。夏と秋の季語が喧嘩をしている。

みそ萩を揺らしゆらりと黒き影

これなら、季語は重ならないが、何のことだかわかるだろうか。水の中に生えているミソハギの茎の間を大きなナマズが揺らしながら通り過ぎて行った、というどこかわくわくするイメージ。これはこれで嫌いではないが、わかりづらいのが難点だ。

みそ萩や大物潜む曲がり角

結局、「曲がり角」が言葉として気に入ったので、その言葉を生かし、「大鯰」を「大物」に変え季語の重なりを避けた表現にして見た。
「大物」と「大鯰」を比べれば、断然「大鯰」の方がおもしろいのだが、どうも踏み切れない。俳句の常識のようなものに毒されているのだろう。





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